沿革

東京都学校歯科医会は、「学校歯科保健に関する調査研究を行い、次代を担う日本国民の健全な発育発達に寄与すること」を目的として、昭和23年6月に設立されました。同年、戦後の新体制のもとに発足した東京都教育委員会と緊密な連携を取りながら、今日まで学校歯科保健の担い手として、保健活動を展開してまいりました。昭和54年に社団法人の認可を受け、平成25年から一般社団法人となり、平成31年4月1日に公益社団法人に移行しました。現在は、東京都内の学校歯科医で組織される53団体の加盟により、2,000名を超す会員を有する組織として活動しています。

昭和36年、第1回児童生徒の「歯の作文」募集および表彰事業を開始しました。昭和42年、第1回東京都学校歯科医大会(昭和50年東京都学校歯科保健研究大会へ名称変更)を開催し、以後毎年2月に学校歯科保健活動の要として、研究成果の発表や各種表彰を行っています。また、学校歯科医研修会の開催、学術研究委員会による各種調査研究等、幅広く活動しています。平成31年には創立70周年を迎え、多くの学校歯科医、学校保健関係者の方々にご協力いただきながら、東京都の児童生徒の歯・口の健康保持増進のために、保健活動を続けています。

学校歯科保健活動は、かつて昭和50年代には児童生徒の口腔環境が、「むし歯の洪水」であったため、むし歯の早期発見、早期治療を前提とした保健管理が中心でしたが、平成元年の学習指導要領の改定や平成7年の学校保健法施行規則の一部改定(歯・口の健康診断票の改正)等をうけて、現在は保健教育を中心とした歯科保健活動に変容し、各地区の学校歯科医や保健関係者の方々の努力により、世界でも類を見ないきめ細やかな保健活動が展開できるようになりました。

本会は、これからも学校歯科医が保健活動を円滑かつ効果的に進められるように、東京都教育庁をはじめ教育関係者と連携を図りながら、新しい学校歯科保健目標の達成に向けて事業を進めてまいります。

元号 西暦 出来事 歴代会長
昭和2 1927 東京市学校歯科医会創立
昭和6 1931 「学校歯科医及幼稚園歯科医令」公布
第1回全国学校歯科医大会開催(東京)
昭和7 1932 「学校医職務規定」「学校歯科医職務規定」制定
日本聯合学校歯科医会結成(学校歯科医会23団体加盟)
昭和23 1948 東京都教育委員会発足 東京都学校歯科医会発足
昭和29 1954 日本学校歯科医会設立 第1回東京都学校保健大会開催
昭和35 1960 本会会員名簿発行 第1回全日本よい歯の学校表彰
昭和36 1961 児童生徒の「歯の作文」募集 第1回歯の作文表彰
昭和37 1962 東京都教育委員会・本会共催で学校歯科医講習会(6ブロック)実施
昭和39 1964 東京都立特殊学校児童の巡回検診実施
昭和40 1965 東京都学校歯科医講習会実施(都教委と共催)「学校歯科保健のあゆみ」発刊
昭和41 1966 東京都離島(新島・式根島)児童生徒の歯科健診
第1回東京都学校歯科医大会開催 学術委員会設置
昭和42 1967 学術委員会「児童生徒の口腔衛生に解する理解度調査」実施
昭和43 1968 「知っておきたい児童生徒の歯牙・口腔の知識」刊行
昭和45 1970 離島(新島・式根島)歯科健診5ヶ年計画完了 「学校歯科医の手引き」刊行
昭和47 1972 「良い歯の学校」に育てる奥多摩地区研究指定校5ヵ年計画開始
昭和49 1974 第38回全国学校歯科保健大会(名称変更)京都開催
昭和50 1975 「学校歯科活動の手引き」刊行 第10回東京都学校歯科保健大会(名称変更)
昭和51 1976 学校保健(歯科)講習会、学校歯科医(新任)講習会開催(文部省・日学歯・本会共催) スライド第2号「歯と金メダル」頒布
昭和53 1978 文部省「小学校・歯の保健指導の手引き」発行
第一次「むし歯予防推進指定校」委嘱
昭和54 1979 法人認可→社団法人東京都学校歯科医会
昭和55 1980 第二次「むし歯予防推進指定校」委嘱
昭和56 1981 第45回全国学校歯科保健研究大会(名称変更)開催
昭和57 1982 第三次「むし歯予防推進指定校」委嘱
昭和60 1985 第四次「むし歯予防推進指定校」委嘱
昭和63 1988 第五次「むし歯予防推進指定校」委嘱
平成元 1989 第23回東京都学校歯科保健研究大会(創立40周年・法人化10周年記念大会)開催 「学習指導要領」の改正
平成2 1990 「会員組織検討委員会」「都学歯研究大会検討委員会」設置
歯周病に関する調査研究のため歯周保健研究指定校2校設定
西連寺愛憲会長
平成3 1991 会員数2000名超える 歯・口腔の健康診断パネル「要観察歯(CO)とは?」/「歯周組織の健康診断」作成・会員配布
平成4 1992 第43回関東甲信越静学校保健大会開催(東京主管)
学習指導要領施行、小学校5・6年教科に「保健」導入
「咬合の健康診断」パネル作成・会員配布
平成5 1993 学習指導要領改定施行、中学校教科に「保健」導入
平成6 1994 「歯に関する児童生徒の代表作文」が本年より東京都学校歯科保健研究大会要項の収録 「よい歯のアンケート」実施
平成7 1995 学校保健法施行規則の一部改定に伴う健康診断の変更を会員へ周知
平成8 1996 第60回全国学校歯科保健研究大会開催(東京主管)
高等学校「新・学校歯科保健診断の問題集」について研修実施
「歯と口のアンケート」実施
平成9 1997 「学校歯科医手帳」作成・配布
離島児童生徒、身障児童等に対する保健指導管理を都教委から委託
平成10 1998 「公立小・中学校における特殊学級の実態調査について」報告書作成(東京都歯科医師会より委託) 各地区における学校歯科保健の実態調査実施
平成11 1999 創立50周年・法人化20周年記念式典挙行
平成12 2000 厚生労働省「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」策定
平成13 2001 「よい生活習慣が健康な歯や口をつくるよ‼」リーフレット・手引書発行
第1回学校歯科保健アジア会議開催
平成15 2003 「学校歯科医のむし歯ハイリスク児へのかかわり」リーフレット発行
「健康増進法」成立及び「健康日本21」改正
平成17 2005 東京都学校歯科医会ホームページ開設
「学校における歯・口の安全 外傷予防と発生時の対応」リーフレット発行
「食育基本法」成立
平成18 2006 全会員に学校歯科保健に関するアンケート調査実施 櫻井善忠会長
平成19 2007 「学校歯科医アンケート調査」集計分析・報告書作成
都内私立学校へ学校歯科保健に関するアンケート調査実施
平成20 2008 「学校保健法」一部改正「学校保健安全法」へ
平成21 2009 創立60周年・法人化30周年記念誌発行
「すぐに役立つ学校歯科医の活動マニュアル」作成・配布
平成22 2010 「個への対応を考慮した時代の新しい学校歯科保健」をテーマとし活動検討 川本 強会長
平成23 2011 『学校歯科保健活動の場での“気づき”から生まれる「個」への対応』リーフレット作成・配布
平成24 2012 東京都学校歯科保健推進校(園)支援事業対応
学校(幼・小・中・高・特別支援)対象に味覚についての調査・アンケート調査実施
平成25 2013 4月1日より一般社団法人へ移行
8月1日東京都にて第64回関東甲信越静学校保健大会開催(本会主管)
「味覚とおいしさの科学」冊子作成・配布
平成26 2014 「歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクール」が東京都歯科医師会から移管(本会と東京都共育委員会にて共催実施)
島しょ地区の養護教諭・学校歯科医に関する調査アンケート実施
平成27 2015 学術研究委員会による島しょ地区事業報告、私立小学校の歯科保健実態調査報告  新宿駅西口及び市ヶ谷駅プロムナードギャラリーにて「歯・口の健康に関する図画・ポスターコンクール」作品展示
平成28 2016 「乳幼児から考える学校歯科保健活動」「学校歯科医が知っておくべき放射線の知識」冊子作成・配布
11月16日第80回全国歯科保健研究大会開催(本会主管)
平成29 2017 「口臭」をテーマにアンケート調査実施(平成29・30年度) 末髙英世会長
平成30 2018 「においの科学」冊子作成・配布
創立70周年・法人化40周年記念式典・祝賀会開催
令和1 2019 4月1日より公益社団法人認定
令和2 2020 「GOを科学する」冊子・DVD作成・配布
第55回東京都学校歯科保健研究大会オンラインライブ配信(You Tube Live)形式にて開催
令和3 2021 第85回全国学校歯科保健研究大会WEB開催(東京) 鈴木 博会長
令和4 2022 「学校歯科医が診るべき歯列・咬合ハンドブック」冊子作成・配布