会長挨拶

東京都学校歯科医会は『学校での新しい生活様式』に寄り添います

この1年、児童・生徒たちの学校での生活は大きく変わり、学校歯科保健活動も厳しい制限を受けました。今後、ワクチン接種が進み今回のパンデミックが終息したとしても、変化する学校での新しい生活様式に向け、私たち学校歯科医も行動変容が求められていると思います。

全国で最大の会員をいただく学校歯科医の団体として、私たちから発信できることがあります。今まで集団に対して行ってきた学校歯科保健活動を児童生徒一人一人に対して行うという「個への対応」の考え方です。これはプライバシーを重要視する東京という特徴的な環境だからこそ生まれた発想かもしれません。「人」にわざわざ「間」を付けて「人間」と表現するのは、「間」とは「世間」であり、人間は集ってコミュニケーションをする生き物であるということです。集団であることが難しくなるのであれば、個々の「間」を安全につなぎ、児童生徒の健康を維持、増進していけるよう歯科保健活動をサポートすることが、私たちに課せられた新しい使命と考えております。

歴史的に見ても、コロナ禍のような大規模な災害に際しては生活様式が劇的に変化し、そして科学も大きく進歩したという前向きな局面もあります。はなはだ小さな存在ではありますが、本会もこの波に乗り遅れないよう技術革新にもアンテナを張り一生懸命つとめてまいりますので、これからも東京都学校歯科医会をよろしくお願いいたします。

令和3年6月
公益社団法人
東京都学校歯科医会
会長 鈴木 博